<重い精神疾患>22年短命に 東大チーム調査

◇薬の副作用、自殺リスク大きく

 重い精神疾患の人は一般の人と比べて心筋梗塞(こうそく)などの心血管疾患自殺で亡くなるリスクが高く平均で22年短命になっているとの調査結果を、東京大病院の近藤伸介助教(精神神経科)らの研究チームが英国の精神医学専門誌に論文発表した。国内でのこうした調査は初めてで、英国や北欧の調査結果と傾向が一致しているという。

 チームは精神科病院に長期間入院した後に、近藤助教が顧問医を務める社会福祉法人「巣立ち会」(東京都三鷹市)のグループホームなどを利用した人を調査。1992年以降の24年間に死亡した統合失調症など重い精神疾患患者45人の死因や年齢を、国の人口動態統計と比較した。

 その結果、死亡時の平均年齢は63歳で、一般の人の平均より22.2年早かった。死因を分析すると、心血管疾患が5.09倍、自殺が7.38倍、それぞれ一般より死亡する可能性が高かった。

 心血管疾患の多さの要因は、喫煙率の高さや経済的困窮に伴う食生活の乱れ薬の長期服用による血糖値上昇といった副作用などが考えられるという。自殺については、統合失調症の幻覚や妄想などが関係する可能性があるとしている。

 近藤助教は「医療者側の支援も重要で、生活習慣や治療薬の量を改善していく必要がある」と話す