超党派の国会議員やNPO、NGO有志が主催する第2回「キラーロボットのない世界に向けた日本の役割を考える勉強会」が20日、衆院議員会館で開かれた。映画「ターミネーター」シリーズで描かれたキラーロボットによる支配を人類は防げるのか!?

 キラーロボットとは人間の介入、操作なしに人を殺傷するAI(人工知能)搭載の兵器で、自律型致死兵器システム(LAWS)と呼ばれている。

 LAWS自体は実戦で投入されたことはないが、水面下で各国が開発・研究を進めている。

 ヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表の土井香苗氏は「LAWSが兵士と一般市民とを判断するのは本質的に難しく、市民の死傷が増大する。市民を違法に殺した場合、国際法違反行為を裁く相手がいない。抑止力が弱体化する」と懸念する。

 この日は、ロボット開発の専門家やAI専門家からさまざまな意見が相次いだ。千葉工業大学未来ロボット技術研究センターの古田貴之所長は「(規制するのは)“無人で動く殺りく兵器”と定義を変えた方がいい。作る側からすればドローンだろうが、形状は関係なく、抜け道はいくらでもある。災害救助の名目ロボットでも軍事用にいくらでも転換できる」と指摘する。

 会合の発起人である公明党遠山清彦衆院議員は、「ターミネーター」に登場する自我を持ったコンピューター「スカイネット」の現実化を危惧する。人類を敵とみなしLAWSで攻撃するSF設定だが、AI専門家で慶応大学理工学部の栗原聡教授は「(スカイネットは)100%ないとは言えない」と答え、将来的に現実世界で起こり得る可能性を示唆した。

 現在、特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の枠組みで議論されているものの、LAWSがまだ現存していない状況とあって、定義を巡る“入り口議論”で立ち止まったまま。急速にAIの開発・研究が進む中、LAWSに支配される時代があっという間に来てしまうかもしれない。